研究課題/領域番号 |
17K03180
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
阿部 俊大 同志社大学, 文学部, 准教授 (60635788)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 教皇庁 / イベリア半島 / ムデハル / ムワッヒド朝 / 外交 / 布教 / イスラーム貨幣 / レコンキスタ / ムラービト朝 / 奴隷 / 貨幣 / イベリア諸国 / ムスリム認識 / アラゴン連合王国 / カスティーリャ王国 |
研究成果の概要 |
13世紀の教皇庁とイベリア半島諸国の関係、またそれらの国々におけるムデハル(イスラーム教徒住民)への態度を分析し、教皇庁がイベリア半島諸国にかなり頻繁で細かい介入を行っていたこと、その一方で、ムデハルを迫害する姿勢を見せず、現地の王や教会、貴族と同様に、むしろ彼らを保護する姿勢を見せていたことを明らかに出来た。また、教皇庁とムワッヒド朝との外交関係や、キリスト教布教の試みを分析し、両者の対等で外交関係を確認することが出来た。さらに、当時のキリスト教圏におけるイスラーム貨幣の使用状況なども踏まえ、13世紀のキリスト教圏がイスラーム圏を対等な外交交渉の相手として認識していることを明らかに出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単純に敵対関係にあったと考えられがちな、中世のキリスト教圏とイスラーム圏の関係について、教皇文書などこれまで余り使用されてこなかった史料を利用して、かつムデハルやイスラーム貨幣、ムワッヒド朝との外交など、これまで注目されてこなかった様々な角度から多角的な分析を行って、両者が必ずしも敵対していただけではなく、様々な面で対等な接触や外交関係を有していたことを明らかに出来た。この成果は、これまで想定されてきた中世ヨーロッパの世界観や他者認識を大きく変化させる可能性がある。またその成果はこれまでに7回の学会発表等で発表し、また現在、複数の論文にまとめつつあり、社会への積極的な成果発信を試みている。
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