研究課題/領域番号 |
17K03193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
青谷 秀紀 明治大学, 文学部, 教授 (80403210)
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研究分担者 |
轟木 広太郎 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (60399061)
図師 宣忠 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (60515352)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 贖罪 / 権力 / 異端 / 王権 / 都市 / 堤防の贖宥 / 国王保護 / フランス王権 / モンタイユー / 異端審問 / シスマ / 聖務停止 / 贖宥 / 迫害 / 信仰 / コミュニケーション / 中世後期 / 規律 |
研究成果の概要 |
本研究は、フランス王国とその周辺を中心として、中世後期における宗教と権力の関係を、教会とこれに範をとった俗人による罪と贖罪をめぐる様々な実践の分析から明らかにした。具体的には、異端審問や教会裁判、宗教儀礼に焦点を当てることで、世俗化が進展したとされる13世紀以降のヨーロッパにおいても、信徒の魂が、教会の聖職者によってだけでなく、王権や都市政府によっても直接間接さまざまな形で統御されていた実態を浮き彫りにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中世ヨーロッパ史の概説的な理解によれば、11世紀以降の教会改革を経て政治と宗教、聖なる世界と俗なる世界は区分され、それぞれが固有の領域を形成するとされる。しかし、本研究では、13~16世紀初頭のフランスとその周辺における聖俗の司法的実践や各種の宗教儀礼を検討することで、王国から都市に至るまで様々なレベルの共同体社会で、権力と聖なるものが様々な形で分かちがたい関係を取り結んでいたことが明らかとなった。こうした知見は、既存の中世像を新たにするだけでなく、世俗化の先に再聖化の傾向が指摘される現代世界において、政治と宗教の関係を再考するための手がかりともなるだろう。
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