研究課題/領域番号 |
17K03258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中澤 高志 明治大学, 経営学部, 専任教授 (70404358)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 内職 / 地場産業 / 労働の地誌学 / ジェンダー関係 / 女性労働 / 内職者 / 横浜スカーフ / 捺染業 / 縫製 / 経済地理学 |
研究成果の概要 |
本研究は,横浜スカーフ産地における女性の労働と生活の履歴を精緻に分析することを通じ,均質なライフコースを想定しがちであった女性労働史と,人間不在の生産中心主義に陥りがちであった地場産業研究の両者に対して,新たな知見の提示を目指した.スカーフ関連の縫製は,横浜市内の女性が追加所得の獲得を目指して手掛けることが多かったが,中には内職者と縫製業者の仲介業に転じる人もいた.現在でも縫製業に従事している人は高齢化しており,仕事自体に生きがいを見出す傾向にある.加えて神奈川県公文書館で内職求職者の非集計データを発見したことにより,研究対象を内職一般に広げた研究への展望が開けた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,経済地理学の生産中心主義を相対化し,「労働の地誌学」の確立という理論的課題に向けたものである.実証的な貢献は,以下の通りである.本研究では女性の労働と生活の履歴に焦点を当てることにより,地域を生き,そこで働く人々の姿が見える地場産業研究を提示することができた.また,女性史において,高度成長期は主婦化の時代であるとされてきた.高度成長期から1980年代にかけての大都市圏において,多くの女性が家族生活との兼ね合いの中で内職に従事していたことを示したことは,こうした時代・場所をアプリオリに主婦(化)と結びつけることに対する異議申し立てとなる.
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