研究課題/領域番号 |
17K03269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川口 幸大 東北大学, 文学研究科, 准教授 (60455235)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 中国 / 家族 / 一人っ子政策 / 少子化 / 広州 / 広東 / 親族 / 宗族 / 祖先 / 姻族 / 祖先祭祀 / 相続 |
研究成果の概要 |
本課題で組んできた「一人っ子政策」とその終焉による中国社会における家族の変容については、次の通りにまとめられる。 日常の付き合いにおいては、婚出した女性が、自身の子も伴って頻繁に生家に顔を出し、食事や余暇をともにするようになっており、密接な関係が保たれている。清明節の祖先祭祀でも、女性は時には夫すら伴って生家の祭祀に参加している。加えて、大学進学や就職に際して親―子の地元志向が顕著となっている。以上の通り、家族規模の縮小に伴って、婚姻後も続く親子関係とユニットとしての核家族の重要性がともに増していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国は少子高齢化の過程にあるが、社会保障や介護福祉は途上の場合が多く、その民間レベルでの対応として、婚姻後も続く親子関係とユニットとしての核家族の重要性がともに増していると考えられる。これは「一人っ子政策」以後の中国の家族・親族に関する有意義な研究知見である。ここからは、育児・介護に関して家族依存と社会制度の折衷、あるいはどっちつかずとも形容できる日本の現状が照射できるのであり、今後の社会構想においても有益な視点を提供しえたと言えるだろう。
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