研究課題/領域番号 |
17K03272
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 伸隆 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10323221)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | フィリピン英語 / エスニックビジネス / 英語学校 / 英語化するアジア / 知をめぐるモビリティ / 知のモビリティ / コールセンター / 情報科学技術 / 韓国系英語学校 / トランスナショナリズム / バギオ / フィリピン人教員 / 海外出稼ぎ / 地域社会 / ベトナム / 台湾 / ライフヒストリー / ジュニア向け教育 / 留学エージェント / 移動・越境 |
研究成果の概要 |
本研究は、韓国、日本、フィリピンという3か国を連関させながら、アジアの途上国であるフィリピン人の文化資本である英語力が「フィリピン英語」として商品化され、英語を母語としないアジア諸国の若者から英語学習として消費される一方、それに付随して、フィリピン経済がエンパワーメントされ、知の新たな集積地としての存在感を高めていく、双方向的なグローバリゼーションの実態を解明した。フィリピンにとって、それまで自己実現の文化資本に過ぎなかった英語力が、韓国や日本の起業家の投資を媒介することで、それまでにない新しい経済市場を生み出すことになることを実証的に明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、フィリピンはアジアにおいて、インドにならぶ知の集積地としての存在感を高めており、両国に共通するのは安価で質の高い英語力である。すなわち、フィリピン英語はアジアの若者の世界的に活躍できる人材になりたいという夢実現に寄与する一方、フィリピンにとっても雇用創出や経済セクター(観光、不動産)へも大きな刺激となっており、いまや世界に冠たるコールセンターへの拠点へと転換している。すなわちアジアを中心に展開される知のモビリティは、英語力と不可分に結びついている。これこそが「英語化するアジア」(吉野耕作 2015)に伴う地殻変動の実態である。
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