研究課題/領域番号 |
17K03276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
上村 明 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (90376830)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ブリコラージュ / アフォーダンス / 牧畜 / モンゴル / 搾乳 / ヒップホップ / 牧畜社会 / 種間相互交渉 / 共生 / コロナ / 開発 / 疫病 / 歴史的記憶 / 倫理 / 日常的実践 |
研究成果の概要 |
本研究では、モノや人の間の具体的な相互作用に着目する本来のブリコラージュ概念を用い、①ヤギの搾乳について、牧畜技術の重層性と、実践されている牧畜技術が閉じた系ではなく様々な断片を持ち、そのことによって環境の変化を受け入れ、生態的・生物学的・社会的関係を織りなし生成・変化してゆく動態を明らかにし、②不確実で時間的及び空間的に変動のおおきい自然環境に対応するため構築されるエスニックな境界を越えた安定的な協力関係について、また、③インターネットの普及とそれに伴うインターネット上のコンテンツのコモンズ化が、現在のヒップホップの受容と制作のあり方に決定的に作用していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、モンゴル社会において様々な場面で観察されるブリコラージュ的実践の動態を明らかにすることによって、生業がいかに社会・文化を規定するか解き明かそうとする。これは、多くの研究者が直観的に肯定していても、ナイーブな議論になってしまうと敬遠してきたテーマである。ブリコラージュ的諸実践を横断的に考察することによって、ブリコラージュ的実践である牧畜の機会主義的移動が、牧畜以外の実践に反映し、社会のあり方全体を規定している有様が解明される。そして、自然と社会の二元論を越え、いかにして生業と文化との関係が説明可能かという問題の解明、さらに日常的実践の理論の再検討につながる。
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