研究課題/領域番号 |
17K03283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高谷 紀夫 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 名誉教授 (70154789)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ミャンマー / 民族知 / パブリシティ / 人類学 / シャン / 文化人類学 |
研究成果の概要 |
本研究の主目的は、多民族国家における多様な民族知の共存の動態を、パブリシティの視角から、ミャンマーを事例として人類学的に明らかにすることであった。 研究成果の概要は次の三点。第一に、ミャンマーの代表的な民族的マイノリティであるシャンの民族知に関する民族誌的蓄積に貢献したこと。第二に、民族知集積と表出の母体である少数民族団体と交流を重ね、そのパブリシティの現代的位相を明らかにしたこと。第三に、マジョリティ的立場にあるビルマ族、仏教徒、ビルマ語母語の話者が優越する文脈を再確認し、民族知の構築と再構築の過程と結果に着目して、多民族国家における民族間関係の実像を実証的に明らかにしたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、多民族国家に関する人類学的考察の発展を意図した研究計画であり、重要な学術的意義がある。具体的には、ミャンマーにおけるマジョリティとマイノリティ、その両方に注目する複眼的視点を洗練して、多民族国家における多民族共生イデオロギーの諸相を検証して、民族という「人」の多様で多義的なカテゴリーの理論的再考に貢献できたこと。またパブリシティという視角に着目して、多民族国家の民族論的状況を考察する萌芽的成果を提示できたことである。なお研究代表者は、ミャンマーの民族学研究の中心的部局であるヤンゴン大学人類学科客員教授の立場にあり、研究成果の現地還元に積極的であるという点で社会的意義も顕著である。
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