研究課題/領域番号 |
17K03287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古谷 嘉章 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (50183934)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 縄文文化 / 先史文化の利用 / 文化遺産 / ローカリティ / ナショナリティ / 地域振興 / 先史文化の現代的利用 / 遺跡の活用 / 博物館展示 / 遺跡保存活用 / 地域文化伝統 / 陶芸 / 文化人類学 / 先史文化 / 世界遺産 / 現代アート / オリンピック |
研究成果の概要 |
近年、殊に2010年代以降、縄文遺跡群の世界文化遺産登録推進運動から一般人の間での土偶ブームに至るまで、日本各地で様々な目的の下に縄文文化(のモノ)の活用の活発化がみられる。文化人類学的現地調査を中心とする本研究において、そうした「縄文文化の現代的利用」の重層的性格が明らかにされた。すなわち、「単一の縄文文化」を継承する「単一の日本」が一貫して強調される一方で、草の根レベルでは縄文時代の文化的多様性を参照して地域的アイデンティティが構築されており、「縄文文化の現代的利用」のそれぞれの事例でローカル、リージョナル、ナショナルいずれかのレベルの縄文文化が前景化し、様々な仕方で節合しているのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本列島において1万年以上続いた縄文文化については、三内丸山遺跡など20世紀後半に相次いだ注目すべき発見を受けて、今世紀に入り、縄文遺跡群の世界文化遺産登録推進運動、縄文文化による町興し、土偶ブームなど「縄文文化の現代的利用」と呼び得る多様な関心が考古学界のみならず一般社会においても生じている。本研究が各地の遺跡や博物館における実地調査を中心とする文化人類学的調査を通じて明らかにしたのは、縄文文化のナショナルな単一性が広く当然視される一方で、草の根レベルのローカルな縄文文化(の遺跡や遺物)への愛着が見られ、そこに縄文時代の文化の地域的多様性つまり縄文文化の複数性の反映を見て取れることである。
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