研究課題/領域番号 |
17K03292
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
|
研究機関 | 聖心女子大学 (2021-2023) 東北芸術工科大学 (2017-2020) |
研究代表者 |
謝 黎 聖心女子大学, 現代教養学部, 非常勤講師 (30424295)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 華人女性 / 旗袍(チャイナドレス) / 民族衣装 / ジェンダー / 身体 / 化粧 / アイデンティティ / 社会性 / 文化人類学 |
研究成果の概要 |
本研究は、華人女性の衣生活と化粧文化に焦点を当てることにより、過去1世紀半にわたる中国内外の華人社会における「女性性」と「社会性」との関わり方を考察した。ファッションとしてのチャイナドレス、伝統継承を表現する民族衣装、自他の視線を意識する化粧行為という3項を観察軸に採り、個別社会(上海・雲南・台湾・マレーシア)における ①時代ごとの「女らしさ」の発現、②「女性性」を形成し推進する社会的力学、 ③「華人性」の生成過程におけるジェンダーの意味合いを追究した。その研究成果は『チャイナドレス大全-思想・歴史・文化』(青弓社2020)と論文にまとめた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
着衣行為や化粧行為への着目は、他者の存在とその目を意識するコミュニケーションの身体的根源を問うことであり、さらには自我の可視的な形成の道を考えることでもある。本研究は、ファッションとしてのチャイナドレスと伝統を継承する「民族衣装」を軸に、「衣装」と「化粧」に焦点を当て、「女性らしさ」の個別社会における具体像を客観的に描き出し、「女らしさ」がその身体性と社会性に支えられる形で形成されるという議論に現場のリアリティから迫ることを可能にした。エスニシティとしての「華人性」の再編成におけるジェンダーの役割や、ジェンダー秩序のなかで受容される女性身体の意味とその操作を論じたという意義を有する。
|