研究課題/領域番号 |
17K03295
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
中島 成久 法政大学, その他部局等, 名誉教授 (80117184)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | アブラヤシ農園開発 / 国立公園 / クリンチ・スブラット国立公園 / ジャンビ州 / ムランギン県 / 違法入植 / インドネシア農民連盟 / 社会林業 / 生態系 / 土地権 / 地方自治 / 土地紛争 / インドネシア / オラン・リンバ / ブキットドゥアブラス国立公園 / 共有地権 / 違法伐採 / ブキット・ドゥアブラス国立公園 / タリブ氏 / ホンポンガン / 野生ゴム / 適応戦略 / ブンゴ県 / 生産林 / アブラヤシ / コーヒー / 持続性 |
研究成果の概要 |
インドネシアの国立公園や保護林はアブラヤシ開発のブームに便乗した小農による違法入植の増加で危機的な状況に陥っている。スマトラ島中部4州にまたがる面積138万haのクリンチ・スブラット国立公園はすでに10~20パーセントがこうした違法入植者に占拠され、その生態系の保全が危ぶまれている。こうした違法入植者の多くは、1998年のスハルト退陣後成立した「改革」時代の地方分権によって権限を強めた県当局の指図によって移住してきた人々で、彼らを力で追い出すべきか、あるいはその存在を認めて、現状を追認すべきか、それとももっと別の解決策を見出すべきなのか、大きな選択の時が迫っている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2015年に輸出品目のトップになったインドネシアのアブラヤシ産業の隆盛の陰で、多くの土地紛争が頻発し、理不尽に土地を奪われている人々が多数存在しているが、さらにインドネシアの国立公園や生態系保護林などにおいても深刻な影響がみられる。1998年のスハルト退陣後の改革時代の地方分権によって、各州の県知事はアブラヤシ農園開発における立地許可を発給する権限を持っているが、国立公園や保護林への違法入植を容認することで自らの権限を強めている傾向が認められる。本研究は、インドネシアにおける国立公園や保護林の現状の把握に大いに貢献しているし、その解決策を提示したことで社会的な意義も大きいといえる。
|