研究課題/領域番号 |
17K03308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 福岡大学 (2018-2019) 国立民族学博物館 (2017) |
研究代表者 |
中村 亮 福岡大学, 人文学部, 准教授 (40508868)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 生態・環境 / 漁民文化 / ジュゴン / 海洋保護区 / 紅海 |
研究成果の概要 |
スーダン・ドンゴナーブ湾MPAでの、漁民とジュゴンの共存型MPAモデルを目指した本研究による「漁業に極力制限をかけないジュゴン混獲防止策」は、①これまでどおり海底に刺し網を仕掛けること、②混獲ホットスポットでの刺し網設置を避けることである。これが現段階で実施可能な実証的なジュゴン混獲防止策である。また、漁師からボトムアップで提案された「かご漁の導入」を検討し、住民生活の改善を図ることも必要である。今後、本海域での環境保護政策が促進されると考えられが、希少動物保護のために極端な漁業制限や二元論的な環境保護に偏ってはならない。本研究成果と住民の意見に基づく、住民主導型の共存型MPAが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である「漁業に極力制限をかけないジュゴン混獲防止策」は、従来の「禁漁区」や「禁漁期間」という排他的な二元論的環境保護策ではなく、実証的調査研究にもとづいた、「漁民の生産活動の保障」と「希少動物の保護」の両立が可能な共存型海洋保護区モデルである。今後、本研成果を、紅海地域間MPAネットワークをつうじて共有し、MPA運営や環境保全政策に反映させることで、紅海沿岸域における漁民の地位向上と、厳しい自然環境に生きる人びとの生活の改善・向上に貢献可能である。
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