研究課題/領域番号 |
17K03313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
李 妍淑 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 客員研究員 (90635129)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 婚姻家族 / 家事紛争 / 家事裁判 / 家族規範 / 家族の多様性 / ジェンダー / 東アジア / 中国 / 紛争 / 裁判 |
研究成果の概要 |
本研究は、中国の家事紛争解決システムにおける裁判の実務と家事紛争が生じる社会の実態を、ジェンダーおよび東アジア比較の視点から調査・分析し、これを主たる手がかりとして、いわゆる「家族」とは何かという古典的かつ近代的な問いに一定の答えを与えようと試みたものである。具体的には、家事紛争が生じる社会の実態からみる「家族」の多様性と家事事件を取り扱う裁判からみる「家族」の画一性を確認した上で、多様な家事紛争に介入する既存の紛争解決システムの限界を検討することを通じて、それが中国人の画一化された家族観形成に不可欠な役割を果たしていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国の婚姻家族をめぐる実態とその裁判の現状調査・分析を通じて、既存の家事紛争解決システムの限界を示すとともに、ジェンダーおよび東アジアの視点から中国社会の家族概念を再検討することができた。家族のあり方が多様化しつつある中で、裁判がいかにして当事者各々の利益を最大限に尊重する形で実現できるかは東アジア共通の法政策的課題であるが、本研究はこうした問題の解決に向けて一定の理論的示唆を与えることができたと考えている。
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