研究課題/領域番号 |
17K03322
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎法学
|
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
松本 英実 青山学院大学, 法学部, 教授 (50303102)
|
研究分担者 |
葛西 康徳 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (80114437)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 混合法 / 慣習法 / ミクスト・リーガル・システム / ボキシッチ / mixed leagal system / 古代法 / 衡平 / aequitas / mixed legal system / ヘンリー・メイン / William Grigsby / historical jurisprudence / 比較法 / バルカン法 / ユーゴスラヴァイア / モンテネグロ一般財産法典 / フランス法 / 民法典 / 南アフリカ / ユーゴスラヴィア / スコットランド / ウブントゥ / epieikeia / スコットランド法 / 南アフリカ法 / 南スラヴ法 / ボワソナード / ボギシッチ / モンテネグロ |
研究成果の概要 |
混合法を比較の方法論として用いながら、以下の点について慣習法を考察した。 第一に、日本法は大陸法と慣習法の混合法である、とする見方を批判的に検討するため、慣習法概念の歴史的探究を行った。一方では古代法に比較対象を求め、他方では近代のスコットランド、南アフリカ(両者とも典型的な狭義ミクスト・リーガル・システム)と比較を行った。その結果、慣習法の異なる側面が析出された。第二に、特にモンテネグロ法典と日本の法典化過程とを比較した。モンテネグロ一般財産法典(1888年)と起草者ボギシッチについて分析し、新資料を用いてボワソナードはじめ日本との接点を実証し、慣習法が法典化に対して有する意味を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「慣習法」の具体相を、内からと外からの双方の視線をもって検証することにより、世界の法の新しい把握を試み、新しい日本法の位置づけを獲得する点に本研究の意義がある。近年展開する旧植民地法研究や法人類学、法社会学的探求とは異なる視角から、慣習法の法制史的探求を行う。①ミクスト・リーガル・システム論の中で展開する慣習法論(南アフリカ等)を参照し、併せて西洋法で用いられてきた慣習法概念を古代社会まで遡り検討することで、同概念の法制度全体における機能を明らかにした。②日本の近代法形成過程につき新資料(モンテネグロ慣習法調査と法典編纂)を素材として比較検討し、慣習法を媒介とする新しい日本近代法の像を描いた。
|