研究課題/領域番号 |
17K03339
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岸本 太樹 北海道大学, 法学研究科, 教授 (90326455)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 民間規格 / 援用 参照指示 / 規制基準 / 立法のアウトソーシング / 民間化 / 民間規格の援用 / 民主的正統性 / 公益適合性審査 / エリアマネジメント / ローカルルール / 公法秩序化 / 動態的援用 / 静態的援用 / 公私協働 / 民間規格の動態的援用 / 民間規格の静態的援用 / 民間規格の受容適性評価 / 民間レジーム / 民間規格の援用 参照指示 / 法律の留保 / 民間規格化手続の統制 / 公法学 |
研究成果の概要 |
例えば、原子炉等の構造、使用される機械の性能及び材質等に関しては、安全性確保の観点から様々な規制が行われているが、具体的な規制基準の多くは、直接法令上規定されておらず、法令は、原子力学会や日本機械学会等の民間団体が策定した規格(学協会規格=民間規格)を参照し、これを満たすよう指示している。これを民間規格の援用(参照指示)という。本研究では、民間規格の援用(法令への取り込み)現象を「立法のアウトソーシング」と把握したうえで、こうしたやり方が問題なく認められるための条件として、規格策定プロセスの統制(幅広い関係人の参加)と国家による規格内容の公益適合性審査が必要不可欠であることを解明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ISO規格に代表される民間規格が「いかなる局面で、具体的にどのような機能を果たし(又は我々の日常生活に影響を及ぼしているのか)」という問題に焦点を当てるものである。民間団体が策定した民間規格が、法令上援用(参照指示)されることにより、民間規格は、法令の内容として、企業の事業活動や我々個々人の活動を実質的に統制するルールへと変貌し、現実に大きな影響力を持つことになる。本研究は、民間規格が、①どのようなプロセスを経て策定されなければならないのか、②法令は、いかなる場合に民間団体が策定した規格を援用し、これを立法上取り込んでよいのか、その法的条件を解明した点に学術的・社会的意義がある。
|