研究課題/領域番号 |
17K03378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 津山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
大田 肇 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 教授 (30203798)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イラク戦争 / チルコット報告書 / 軍事法 / 戦争開始権限 / 生命に対する権利 / 内閣 / 連帯責任 / 戦争犯罪 / Overseas Operations Bill / 憲法慣習 / Convention / 免脱 / チルコット委員会 / Chilcot Report / Iraq War / The Right to Life |
研究成果の概要 |
2003年からイギリス軍が参加したイラク戦争(占領を含む)は、大量破壊兵器の脅威からの防衛という当初の戦争目的がその兵器の不存在により誤っていたことが明らかとなり、また戦争終結後の占領政策は混迷し、現地の治安は泥沼化の様相を呈した。こうした状況への批判に応えるべく設置されたのがチルコット委員会であり、約7年後に公開されたのがこの報告書であった。 報告書において批判されたブレア首相の「大統領型政治」は、例えば国家安全保障会議の設置などによりその憲法習律である「内閣の連帯責任」が回復していると政府は主張しているが、議会・庶民院の委員会からは疑問視する報告書が出され、さらなる改革が求められている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦争等の安全保障に関し、日本の憲法学では主として平和主義として論じられてきた。これは他国の憲法学には見当たらない、日本の独自の研究分野とも言える。そのため、この分野では、他国の現状との比較研究はアメリカ、ドイツを除き活発とは言えず、イギリスに関しては皆無と言える。そうした中でこの研究は最近のイギリスにおける問題をイラク戦争に関連して紹介したものである。 戦争開始など安全保障に関わる決定は重要な政治判断でありかつ迅速性と機密性が求められる中、肥大化した首相権限下での決定の失敗を詳細に調べ批判したチルコット報告書からイギリスがどのような教訓を引き出し実行しようとしているのか、その一端を報告した。
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