研究課題/領域番号 |
17K03430
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
平野 美紀 香川大学, 法学部, 教授 (70432771)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 医療観察法 / 触法精神障害者 / 司法精神医療 / オランダ / TBS処分 / 社会内処遇 / 社会復帰 / 多職種連携 / 精神障害 / 違法行為 / 出口支援 / 精神障害者 / 刑罰制度 / 再犯防止 / 刑事政策 / 刑事司法制度 / 通院治療 / 強制入院 |
研究成果の概要 |
医療観察法制度開始によって、違法行為を行った精神障害者の社会復帰と再他害行為防止に向けた法制度は大きな変革を遂げた。喫緊の課題である再犯防止のさらなる推進のためには、施設内の矯正処遇と社会内処遇を連携させるべく、地域定着支援センター等多職種多機関による治療継続とフォローアップの体制が重要である。また、収容に至らない方策のための入口支援の拡充や、行為時の行為責任という1点だけに着目せず長期的な視点で本人を支援する仕組みが必要である。そのため、刑罰としての社会内処遇制度を有するほか、精神障害犯罪者には刑罰ではなくTBS処分という刑事処分を裁判所が付すオランダの法制度も参考になる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
触法精神障害者の再犯防止には社会内の治療継続と支援が重要である。医療観察法制度における保護観察所を中心とした医療との連携や、刑務所出所時の地域定着支援センターを中心とした福祉との連携のほか、更生保護施設や自治体の精神保健福祉センターの役割も大きく、多職種連携が重要な鍵となる。さらに刑事司法も、行為時の行為という1点にだけ着目するのではなく、長期的な視点で行為者が行為に至った背景を踏まえて処遇を検討するという視点が必要となり、つまりは、入口支援の役割がさらに重要となる。被疑者段階から保護観察所が介入したり、刑罰としての社会内処遇を有するオランダの法制度からも多くの示唆を得ることができた。
|