研究課題/領域番号 |
17K03467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
上田 竹志 九州大学, 法学研究院, 教授 (80452803)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 判決効 / 判決無効 / 諫早湾干拓事業関連訴訟 / 将来給付 / 再審 / 民事訴訟 / 裁判 / 正しさ / 民事裁判の正当性 / 再審事由 / 隣人訴訟 / 死亡事故紛争 |
研究成果の概要 |
本研究は、①民事訴訟の判決が規範の面から見て、例外的に誤っていると評価されるとき、民事訴訟制度はどのように対応するか、②民事訴訟の判決が社会的に受容されないおそれがあるとき、その判決はどのような内容となり、また以後の手続がどのように進むか、の2点を分析した。 ①については、再審制度および判決無効主張を分析した結果、民事訴訟制度は違法判決と不当判決とで異なる対応をすることなどを指摘した。②については、規範的な正しさと社会的な受容可能性の緊張関係がある場合、規範的に誤りのある判決が出され得ること、その判決をめぐってさらなる手続が形成されることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近時、我が国における民事訴訟法理論は、解釈論の精緻化が著しい反面、基礎理論的な研究は必ずしも十分に進んでいないように思われる。しかし、近時は民事訴訟の新受件数低下等の現象もあり、また裁判手続のIT化も進むなど、民事訴訟制度が社会において果たしている役割について、今一度考察する必要性を感じさせる。 本研究は、民事訴訟の判決について、報告者がこれまで行ってきた基礎理論的研究より得られた知見を応用しつつ、規範的正統性・社会的正当性の両面から分析を試みた。判決の正しさや、当事者や社会にとっての意味について、具体的制度や具体的紛争を素材にしつつ、一定の理論枠組みを提示することができたと思われる。
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