研究課題/領域番号 |
17K03546
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
大澤 麦 首都大学東京, 法学政治学研究科, 教授 (30306378)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 共和主義 / イギリス革命 / ピューリタニズム / 立憲主義 / クロムウェル / ハリントン / アングリカニズム / 自由主義 / ミルトン / ピューリタン革命 / 護国卿 / 成文憲法 / 政治学 / 思想史 |
研究成果の概要 |
本研究では、17世紀イギリスのピューリタン革命期に現れた国家(共和国)論と教会論の相互関係について、政治思想史の観点から検討した。その結果、しばしば軍事独裁と評価されるオリヴァ・クロムウェルの護国卿体制が、寛容な国教会制度を樹立することで共和制イングランドの保全を図ったものであったこと、さらに言えば、同体制こそ古典的共和主義とピューリタニズムとを相互補完的に機能させることで社会秩序の安定を獲得しようとした政治構想であったことが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
共和主義は、現代の公共性の理念の中核を形成した政治思想の潮流である。それは国家において具現される公共の利益への献身を公民に要請する思想であるため、それと宗教との対立を常に問題にされてきた。しかし、本研究が解き明かしたピューリタン革命期の共和政体と共和主義は、キリスト教諸教派の多元的な共存を可能にする国教会構想に依拠するものであった。こうして本研究は、世俗的な観点に傾斜した今日主流の共和主義研究に一石を投じることで、共和主義思想のさらなる発展の可能性を広げたと考えている。
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