研究課題/領域番号 |
17K03570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
野口 雅弘 成蹊大学, 法学部, 教授 (50453973)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 包括政党 / キャッチ・オール・パーティ / オットー・キルヒハイマー / テクノクラシー / カール・シュミット / 官僚制 / OSS / 忖度 / 脱政治化 / 政治的中立 / マックス・ウェーバー / フランクフルト学派 / フランツ・ノイマン / ヘルベルト・マルクーゼ / 競争的権威主義 / オーストリア / 大連立 / ナチ / ヴィルヘルム・ヘニス |
研究成果の概要 |
「包括政党」(キャッチ・オール・パーティ)の概念で知られる政治学者オットー・キルヒハイマーの政治思想を、多角的に検討した。成果は以下の4点である。 1)キルヒハイマーは亡命中のアメリカで「戦略情報局」」(OSS)に勤務し、ノイマンとマルクーゼらとともに「ナチ・ドイツ秘密レポート」を執筆した。私はこのレポートを翻訳し、彼らの戦後構想を明らかにした。2)カール・シュミットの影響という観点から、私は「包括政党」テーゼの成立過程を明らかにした。3) 包括政党とテクノクラシーの関係を考察し、『忖度と官僚制の政治学』を執筆した。4)この視点から、ウェーバーの官僚制論を再検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オットー・キルヒハイマーがノイマンやマルクーゼとともに書いた『ナチ・ドイツ秘密レポート』を翻訳し、彼らの戦後構想を検討し、またカール・シュミットとの知的交流をたどることで、キルヒハイマーが「包括政党」(キャッチ・オール・パーティ)テーゼを形成する過程を明らかにした。「包括政党」はテクノクラシーと親和的で、野党の衰退につながる。この連関と問題を示したことが本研究の成果である。
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