研究課題/領域番号 |
17K03582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中野 涼子 金沢大学, 法学系, 教授 (90781063)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ユネスコ / 文化遺産 / 東アジア / 歴史認識 / 世界の記憶 / 世界遺産 / 国際機構 / 国際政治 / 歴史認識問題 / 文化外交 / 遺産 / 東アジア政治 |
研究成果の概要 |
文化を扱う国際機構・ユネスコは、一見、権力政治とは無関係なもののようである。しかし、歴史認識が外交問題化する現代の国際社会において、特定の歴史的文化物を人類共通の遺産として認定するユネスコ事業も、国際政治の動向と影響を及ぼしあう。本研究では、ユネスコの遺産事業が特定国家の歴史認識に関する利益と結びつくことで、文化を通じた諸国民の間の協力という事業本来の目的が脅かされるという政治化の仕組みを、東アジアの事例を分析して解明する。この研究成果は、7本の英語論文、2本の日本語論文の形で公刊された。また、計9回に及ぶ国際学会での報告により、海外の研究にも一定程度のインパクトを与えるものとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際関係論の領域において国際機構についての研究は多くあるが、文化を扱うユネスコへの研究者の注目度は低く、その事業の政治性についての批判的考察はほとんどなかった。しかし、ユネスコの文化遺産プログラムを介して関係国間の歴史認識や領土をめぐる紛争が悪化する事態は世界的に散見され、2015年前後の東アジアでは、とくにそうした事例が増加した。このことから、各国の文化・アーカイブを人類共通の遺産として認めるユネスコのプログラムについて考察することは、現代の国際社会を読み解くうえで重要な学術的意義があり、また、今後の日本の文化政策・文化外交について考えるうえで一定程度の示唆を与えるものである。
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