研究課題/領域番号 |
17K03620
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 同志社大学 (2018-2020) 名古屋大学 (2017) |
研究代表者 |
荒渡 良 同志社大学, 経済学部, 准教授 (20547335)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 所得分布 / 政府支出 / 国債 / 国債発行ルール / 賃金格差 / 国債発行残高 / インフレ率 / 経済成長率 / 賃金分布 / 資産分布 / 労働サーチモデル |
研究成果の概要 |
以下の4つの研究を行った.一つ目の研究では政府支出のサイズと経済成長率に関する分析を行い,もしも人々の研究・開発能力にばらつきがあり,更に政府支出のサイズが大きすぎも小さすぎもしない場合には,政府支出のサイズと経済成長率は明確な相関を持たないことが示された. 二つ目の研究では世代間投票率格差に注目し,高齢者の投票率の上昇が投票によって選ばれる国債発行量に与える影響は正にも負にもなり得ることが示された. 三つ目と四つ目の研究はルール逸脱の可能性がある場合における,最適な公債発行ルールに関する研究である.分析の結果,最適な公債発行上限は人々の我慢強さと強い関係を持つことが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「研究成果の概要」で示した一つ目の研究の結果は,政府支出のサイズが極端な水準にない場合には,政府支出サイズの変化は所得分布には影響するものの,経済成長率にはあまり影響しないことを意味する.この結果は実証分析結果とも整合的であり,政府サイズと所得分布・経済成長率の関係について,新しい知見を与えるものである. 二つ目,三つ目,四つ目の研究はいずれも公債発行に注目した研究である.これらの研究では年齢別投票率格差や有権者の我慢強さなど,各国固有の諸条件が公債発行量や好ましい公債発行ルールと強く関係しており,ひいては所得・資産格差の形成においても重要な役割を果たし得ることが示唆されている.
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