研究課題/領域番号 |
17K03622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若井 克俊 京都大学, 経済学研究科, 教授 (80455708)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 理論経済学 / 意思決定論 / 資産価格理論 / 行動ファイナンス / 経済理論 |
研究成果の概要 |
客観的確率がわからないという曖昧な状況を回避する傾向(曖昧性回避)を客観的確率の下でのリスクを回避する傾向(リスク回避)から明確に分離する微分可能な効用関数(Klibanoff et al. (2005))を用い、資産価格理論に関する応用研究を行った。均衡価格決定式に線形近似を複雑に応用することで、各資産の期待超過収益率が、従来の「多元的リスク因子」に加え、新たに「多元的曖昧性因子」にも依存する形式となるモデルを導出した。また、導出した多因子モデルの実証的検証手法を考察し、リスク回避のみに基づく多因子モデルの推計値を用ることで曖昧性因子の理論的整合性を検証する方法も導出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
資産価格において、客観的確率がわからないという曖昧な状況を回避する傾向(曖昧性回避)による影響を実証的にとらえる研究は黎明期にあり、特に、多数の資産価格を同時に分析する研究はほとんど存在しない。本研究は、実証研究や投資運用で頻繁に用いられている「多因子モデル」を、「曖昧性回避をとらえる因子」を含む形式に拡張した。この結果、曖昧性回避の影響を実証的にとらえることが可能になり、資産価格理論の研究に大きく貢献するとともに、実際の投資運用に対して曖昧性回避にもとづく資産評価を導入する機会を提供した点に重要な社会的意義がある。
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