研究課題/領域番号 |
17K03642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
御崎 加代子 滋賀大学, 経済学部, 教授 (90242362)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ワルラス / 一般均衡理論 / ローザンヌ学派 / 新古典派 / 労働市場 / アダム・スミス / 経済学史 |
研究成果の概要 |
本研究は、ローザンヌ大学ワルラス文庫の調査を手掛かりに、一般均衡理論の思想的起源を明らかにした。(1)ワルラスがスミスから得た影響、(2)フランス18世紀思想とワルラス経済学の関係、(3)ワルラスのイギリス古典派批判の3つの観点から研究を進めたが、特に(1)について、明確な結論を示すことができた。ワルラスは『国富論』から影響を受けているのは事実であるが、意外なことに「見えざる手」の一般均衡理論(純粋経済学)への影響は皆無であり、むしろ分業理論の影響を受けている。それは応用経済学における効率性の議論においてであり、社会経済学における分業の起源については影響を受けていない点も興味深い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ローザンヌ大学ワルラス文庫の調査を重要な手がかりとして、ワルラスが実際にどのような文献からどのような社会経済思想を吸収し、自らの経済学体系を確立したのかを解明することによって、ワルラス経済学の真の意図と、一般均衡理論誕生の背景にある思想的・歴史的意義を明らかにした。ワルラスの一般均衡理論の起源についてはこれまで、主に理論的なアプローチに基づいて議論されてきたが、本研究は、これまでほとんど行われていないワルラスの蔵書への書き込みの調査を含む史料の検証を中心に、思想史的な見地から、現代経済学成立の背景について、知られざる側面を示し、様々な誤解を明らかにした。
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