研究課題/領域番号 |
17K03663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済統計
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藪 友良 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (90463819)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 共和分検定 / 定常 / 貨幣需要 / ゼロ金利 / インフレの厚生コスト / 貨幣需要関数 / log-log / semi-log / 共和分 / 構造変化 / インフレのコスト / 単位根 / 低金利 / 共和分関係 / 介入 / 為替レート |
研究成果の概要 |
先行研究では、貨幣需要関数として、log-log formとsemi-log formが用いられてきている。両モデルの違いは、金利がゼロに近づくと大きくなっていくが(log-log formでは貨幣需要は発散する一方、semi-log formでは貨幣需要に飽和点が存在する)、いまだにどちらが正しいモデルであるかについてコンセンサスは存在しない。我々は、両モデルの違いが低金利下で明らかになることに着目して、アメリカと日本が低金利を経験した期間を分析することで、貨幣需要関数を推定している。その結果、log-log formが正しい定式化であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
貨幣需要関数の定式化を特定することは、以下の3点から重要となる。第1に、定式化を特定することで、経済モデルの前提に関する情報が得られる。第2に、定式化の違いはインフレの厚生コストの計算に影響を与える。第3に、定式化の違いは、ゼロ金利において貨幣需要の動きに大きな違いを生じさせる。我々は、低金利のデータを分析することで、貨幣需要関数はlog-log formであると明らかにしている。本研究の結果は、経済モデルの前提に関する情報を提供するだけでなく、インフレの厚生コストを正確に把握し、また、低金利での貨幣需要の動きを予測するうえで大きな示唆を与えてくれる。
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