研究課題/領域番号 |
17K03744
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済政策
|
研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
坂上 智哉 熊本学園大学, 経済学部, 教授 (50258646)
|
研究分担者 |
加藤 康彦 熊本学園大学, 経済学部, 准教授 (80331073)
井上 寛規 京都大学, 経済研究所, 研究員 (90635963)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 経済成長モデル / ネットワーク外部性 / 経済連携 / コンピュータシミュレーション / ネットワークの瓦解 / ネットワーク瓦解の要因 / 経済連携協定 / 経済成長 / ネットワーク形成 / 経済統合 / 進化計算 |
研究成果の概要 |
本研究では、ネットワーク外部性を組み込んだ経済成長モデルとそのシミュレーション分析によって、経済連携ネットワークが瓦解するメカニズムと、ネットワークの安定化に必要な政策を論じた。 まず、各国が経済連携協定を結ぶか否かの意思決定を動学的に行う経済成長モデルを構築し、次にそのシミュレーション分析を行った。 その結果、ネットワーク費用負担率の大きさによって、どのような形状の経済連携ネットワークに収束するかが決まることを明らかにした。特に、Complete型ネットワークに収束するための費用負担率の上限は、ネットワーク規模が大きくなるほど小さくなることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究では、「Complete型ネットワークに収束するための費用負担率の上限は、ネットワーク規模が大きくなるほど小さくなる」ことを明らかにした。この発見から、ネットワーク規模が拡大する際には、費用負担率を下げていかなければComplete型ネットワークは瓦解してしまうことになる。つまり、経済連携協定が瓦解する要因はネットワーク規模の肥大化であることが明らかになった。この帰結をEUの事例に当てはめれば、加盟国の増加がBrexitを引き起こした要因のひとつであり、Brexitを防ぐには、加盟国の増加に応じて英国など加盟国の費用負担率を引き下げるべきであったということになる。
|