研究課題/領域番号 |
17K03828
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
中島 清貴 甲南大学, 経済学部, 教授 (00367939)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 非伝統的金融政策 / Search for Yield / 銀行による過度なリスクテイキング / VAR / 関係特殊資産 / リレーションシップバンキング / 因果推論 / プルーデンス政策 / プルーデンシャル政策 / 政策効果の識別 / ベクトル自己回帰モデル / ローンレベルデータ / VARモデル / リスクテイキング / 予期されたショック / 操作変数推定 / 金融政策 / 信用リスクテイキング |
研究実績の概要 |
2020年度は,主に,これまで行ってきた研究の改訂作業や投稿作業に心血を注いできた.とりわけ,非伝統的金融政策ショックの識別に関する論文(Identifying Quantitative and Qualitative Monetary Policy Shocks)と銀行資本の監査厳格化が金融システムの安定化に及ぼす影響に関する論文(The Impacts of Strengthening Regulatory Surveillance on Bank Behavior: A Dynamic Analysis from Complete to Incomplete Enforcement of Capital Regulation in Microprudential Policy)が,それぞれ,経済学の専門誌より改訂要求が来ており,現在,鋭意改訂をしている最中にある.前者は,非伝統的金融政策の効果をベースマネーの増加による「量的効果」と中央銀行バランスシート上の非伝統的金融資産資産の増加による「質的効果」に分けた上で,それらのマクロ経済への影響を厳密に測定するための新しい計量アプローチを提案している論文である.後者は,銀行資本の監査厳格化が,規制資本の増加をもたらす一方,銀行株主資本の価値を減少せしめ,貸し渋りをもたらすメカニズムを理論モデルによって提示している.さらに,この理論的洞察を下地に,日本の1990年代後半の早期是正措置を取り上げ,邦銀システム全体で,早期是正措置実施後に,規制資本が増加しているにも関わらず,株式資本価値が大きく減少し,貸し渋りが発生している状況を因果推論の手法を援用することによって実証している.これらの2つの研究以外の研究についても,改訂作業や投稿作業を通じて,引き続き公刊を目指して心血を注いでいく所存である.
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