研究課題/領域番号 |
17K03842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 房雄 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 名誉教授 (90104869)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 世襲財産制 / フィデイコミス / 信託遺贈 / ヨーロッパ社会経済史 / 法制史 / 農村史 / 貴族史 / 帝国主義 / 世襲財産 / ヨーロッパ農村史 / ドイツ史 / ドイツ大土地所有史 / ドイツ世襲財産 / 大土地所有史 / ドイツ経済史 / ドイツ語圏 / 比較史 / ドイツ / 地域史 / 相続 |
研究成果の概要 |
2017年に始まった本研究は、2019年度まで、当初の計画どおり順調に進んだ。2020年度以降は、日本国内における図書館調査と研究成果の整理に集中し、一橋大学「ギールケ文庫」での資料収集は、本研究以後の次の研究に進むための成果を伴うとともに、広島大学出版会による出版助成を得て、一書の取りまとめを果たし、2023年刊『ドイツ大土地所有史論』の終章では、本研究を中軸として行われた十年間有余の研究全体の「総括と展望」を行った。『歴史と経済』第262号は、すでに、同書を、「ヨーロッパ社会経済史研究にとって」さらに「法制史研究にとっても、貴重な学術的成果であることは、論を待たない」と評価している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
伝統社会の解体と資本主義の形成を、世界的過程として捉え、歴史的に跡づけることは、ヨーロッパ経済史研究の大テーマの一つである。旧体制を担った君主や貴族は新しい環境にどのように対応し、現代資本主義にいかなる痕跡を残しているか。本研究は、この複雑な歴史過程とその連続面を、ドイツの世襲財産制(フィデイコミス)に即して明らかにした。大土地所有の再生産に結びつく世襲財産制は、古典的帝国主義期の資本主義の急速な発展と併存した。それは、単なる封建遺制ではなかった。資本主義の最新の段階において存続した世襲財産は、21世紀の現在もなお、一定の役割を果たしている。以上の解明が、本研究の学術的かつ社会的意義である。
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