研究課題/領域番号 |
17K03848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 釧路公立大学 |
研究代表者 |
白川 欽哉 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (20250409)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 機械工業史 / 写真・映像機器 / ドレスデン・カメラ工業 / ツァイス・イコン社 / カール・ツァイス社 / 東ドイツ史 / 近現代ザクセン史 / 近現代テューリンゲン史 / ザクセンとテューリンゲン / カメラ・映写機製造業 / 工業立地 / 企業集中 / 国際競争 / カール・ツァイス・イェーナ社 / 統一後の東部ドイツ経済 / アグファー・ヴォルフェン社 / ザクセン / 社会主義化 / 東西比較 / カール・ツァイス・イェーナ / テューリンゲン / 国際競争圧力 / 経済史 / 産業史 / 企業史 / 光学・精密機器 / 地域経済 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ザクセン州とテューリンゲン州の光学機器工業の成立と盛衰の歴史を19世紀に遡って分析することにあった。 その結果、第一に、19世紀のドレスデンに成立したカメラ工業が、20世紀初頭までに英国やフランスの技術に追いついたことが分かった。それには、カール・ツァイス・イェーナ社の光学技術とドレスデンの手工業の高度な技術水準が関係していた。第二に、20世紀前半に国際競争力強化に向けて企業集中が数次にわたって行われたことである。第三は、その国際競争力が戦後の東西分断で徐々に低下したこと、しかし、その人的・技術的潜在力がドイツ統一後の光学機器工業の再建に寄与していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ドイツ経済史研究において冷戦期にグレーゾーンになっていた旧東ドイツの産業史・企業史に先鞭をつける試みであった。周知の通り、東ドイツの企業も19世紀の工業化に起源を有していた。それは地域(=「産業立地」)の特性や伝統に根差した存在であった。東ドイツ企業は、二つの世界大戦、その後の分断と統一を経験しながら形態転化を遂げてきた。そして統一後、再び地域の産業的特性を土台に新時代の業態転換の渦中にある。ザクセンとテューリンゲンの光学機器部門の企業は、その歴史の随伴者の一つであった。誕生、成長、衰退、再生の局面のうち、本研究は誕生と衰退の要因について言及できた。他の局面については他日を期したい。
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