研究課題/領域番号 |
17K03850
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
米山 秀 東京都立大学, 経営学研究科, 客員教授 (80158542)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 徒弟 / ギルド / 工業化 / 徒弟制 / 非登録徒弟 / 早期工業化 / 独占 / エクセタ / エクセタ市 / 小分岐 / 早期産業革命 / 市民 / 慈善 |
研究成果の概要 |
本研究の主な実績はYoneyama,2019で、近世イギリスギルドに関する有力説エプスタイン説を実証的に批判したもの。同説の根拠は、ロンドンとは異なりエクセタなど地方都市ではギルドの加入者が17世紀後半以降も増加していたことにある。ギルドの独占こそ18世紀以降も徒弟制の技術移転を保証していたとする説だった。しかしながら、本研究はそのエクセタ市を取り上げ確かにギルドの加入者の増加が続いたことを確認する一方、ギルドの営業独占(市内毛織物生産者のギルド加入率)も同時に後退していることを示した。ギルドの徒弟数は入門料補助や独立資金援助により増加したもので、契約自体は自律的に実施され独占は不要だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で批判したエプスタイン説の学説的社会的位置を述べる。 従来イギリスでも、わが国と同様ロンドンの史実に基づくアンウイン説が支配的であった。中世以来ギルドは営業独占的特権を行使していたが、17世紀後半以降ギルドの特権は失われギルド外で技術移転が進行し産業革命期に至ったとする説であった。ところが20世紀末、ウオーカらの地方都市研究により、地方都市では18世紀にギルドが隆盛していたとされた。これを基に、当時の若者への徒弟制導入による技術教育という当時の現実政策の要請もあり20世紀末から21世紀初頭にかけて有力になったのがエプスタイン説であった。より詳細な学説的含意に関しては米山[2019]参照。
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