研究課題/領域番号 |
17K03852
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
|
研究機関 | 神奈川大学 (2018-2022) 兵庫県立大学 (2017) |
研究代表者 |
大島 朋剛 神奈川大学, 経済学部, 准教授 (20619192)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 酒造業 / 清酒容器 / ブランド / 酒米 / 地域社会 / 酒類消費 / 酒造労働 / 地主制 / 鉱山労働者 / 地主兼酒造家 / 農村と都市 |
研究実績の概要 |
本研究「近現代日本における酒類消費に関する研究」は、当初令和2年度を最終年度とする予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響により期間を延長していた。令和4年度も前半には現地調査が難しい状況にあったものの、後半になるとようやく自由な研究調査の実施が再開できるようになった。 本年度行った酒の消費に関わる研究の1つは、用いられる容器の素材の変化が清酒の品質(味)に及ぼす影響とそれを酒造メーカーがどのように捉えていたのかということについてであった。樽の材料である杉材の生産地の違いが、清酒メーカーのブランド戦略にどのような影響を及ぼしたのかについて、灘五郷の大手酒造メーカーにおいて収集した一次史料を整理する中で明らかとなってきた。 また、令和5年2月に実施した上記メーカーの史料調査においては、清酒の銘柄における高級品と低級品の出荷に関する史料を収集し整理した。そこからは販売地域ごとに銘柄を変えながら、全体としてはブランド評価を維持し得た要因を考えなければならない課題も生まれた。それと併せて、大手メーカーの原料米仕入れに関する史料の整理から、新興産地の追い上げに対して、独自の路線を進んだとされる灘の酒が、大衆の好むタイプの酒の味に変化する過程とその時期を見出すこともできたことは大きな成果であった。 消費との関連では、令和5年3月に愛知県半田市にかつて存在した料亭の史料整理に参加した。そこでは、戦前・戦後の料亭において、如何なる種類・ブランドの酒が飲まれていたのか、その一部を知ることのできる可能性をもつ史料群であることを確認した。 最後に、秋田県鹿角市で続けてきた旧関善酒店史料調査がコロナ後初めて再開され、3日間のべ4名により目録の作成を続けた。その期間中には、同史料の保存に関して、鹿角市長とも懇談する機会をもった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究のメインテーマである「清酒の消費」に関連した研究、史料調査は順調に進んでおり、それらの整理分析からは新たな課題も生まれてきている。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は延長を重ねた上での最終年度となるため、できるだけこれまで調査・整理・分析してきたことについて、論文等の成果を公表できるように研究を進めてゆく。
|