研究課題/領域番号 |
17K03854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
崔 在東 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (10292856)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ソヴェト農村 / 国営火災保険 / 国営家畜保険 / 国営作物保険 / 火事 / 放火 / 屠畜 / 災害 / 家畜の死亡 / 作物の災害 / 再播種 / 第2次世界大戦 / 戦後復興 / ソ連邦 / 国家火災保険 / ネップ / 集団化 / ボルシェビキ / ソ連 / 国家保険 / 火災保険 / 家畜保険 / 作物保険 |
研究成果の概要 |
1917年ロシア社会主義革命後ボリシェヴィキ政権は農民保護のために国営強制として火災保険、家畜保険、作物保険を導入した。それと同時に出火件数、家畜の死亡件数、作物の災害面積が急増した。その背景にはボリシェヴィキ政権の積極的な保険政策が横たわっていたが、大半の災害は経済的理由によるものであった。ネップ期だけでなく集団化期と第2次世界大戦直前、戦後復興期にも災害件数は高止まりを続けていた。農民は国営保険の中に経済的困難から抜け出す救済の手段を見出していた。一方、国営保険事業は赤字に陥ることなく、常に大きな黒字を保ち、ボリシェヴィキ政権の財政の重要な源泉となっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1917年ロシア社会主義革命は長い人類の歴史の中における最初の出来事であるという歴史的意義を有している。そのため、ロシア・ソ連の歴史についての研究の中でも社会主義革命の実態を究明することに最も多くの研究が集中されてきた。ところが、本研究の検討対象である火災、家畜、作物の国営農民保険については全く注目されてこなかった。国営農民保険はソヴェト農村と農民経済に欠かせない日常の一面をなし、農民によって積極的に利用されていただけに農村と農民経済に与えている影響は非常に大きかった。本研究は国営農民保険の実態を明らかにすることによって知られざるソヴェト農村の新しい社会像と歴史像を発掘することができた。
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