研究課題/領域番号 |
17K03863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2018-2019) 西南学院大学 (2017) |
研究代表者 |
前田 廉孝 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (90708398)
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研究分担者 |
大豆生田 稔 東洋大学, 文学部, 教授 (20175251)
野田 顕彦 京都産業大学, 経済学部, 准教授 (80610112)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本経済史 / 計量ファイナンス / 時変計量経済モデル / 大阪堂島米穀取引所 / 情報効率性 / 米穀政策 / 堂島米市場文書 / 取引所経営 / 先物取引 / 商品取引所 |
研究成果の概要 |
本研究が考察の俎上に載せた大阪堂島米穀取引所は,戦前期日本における最大規模の商品取引所であったが,その機能と経営は第1次大戦期以降に安定性を欠いた。1921年の米穀法制定,1933年の米穀統制法制定で政府は米穀市場に対する介入を強化し,米穀先物取引の指標価格形成機能は変動した。そして,かかる機能の変動は大阪堂島米穀取引所の取引量減少に帰結し,売買手数料収入の減少で経営は悪化の一途を辿った。その打開策として同取引所は,先渡市場の創設,有価証券投資と不動産投資の拡大で事業の多角化を図った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既往の近代日本経済史研究は商品取引所を近代的商品市場の中枢的な社会資本として重要視してきた。しかしながら,両大戦間期における政府の市場介入拡大が取引所の機能と経営に及ぼした影響は把握されてこなかった。そこで本研究は,戦前期日本最大の取引規模を誇った大阪堂島米穀取引所の事例に着目し,一次史料と時変計量経済モデルの併用で上記の影響を定量的に捕捉した。そして,本研究は商品取引所が果たした機能とその経営の不安定的な側面を実証的に示し,近代的商品市場成立後における市場の変容とその要因を解明した点に意義を有する。
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