研究課題/領域番号 |
17K04036
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松田 康弘 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (70451507)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 資本予算 / 新製品開発 / データドリブン経営 / 情報リテラシー / 経営者の能力 / 経営スキルの標準化 / 管理会計 / アドバース・セレクション / 相殺インセンティブ / ハードルレート / 会計情報システム |
研究成果の概要 |
本研究は新製品開発に焦点を当て,会計情報システムの性質について分析を行った. まず,ソフトな予算制約のモデルを応用し,新製品の研究開発段階での追加投資のインセンティブを分析し,残余利益型指標におけるハードル・レートを特定した.情報を獲得し追加投資をおこなう機会がある場合には,情報収集活動が必ずしも望ましい帰結をもたらすわけではないことを示した.次に,逆選択モデルを応用し,新製品開発プロジェクトが成立する条件を特定し,経験豊富な経営者の労働市場における留保利得が小さい場合には,新製品開発プロジェクトに対して過小投資が起きることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,新製品開発プロジェクトにおいていくつかの示唆をもたらした.ひとつはより詳細な情報の獲得が必ずしも望ましい帰結をもたらすものではないことである. 加えて,新製品開発プロジェクトの過小投資が起きる条件を特定した.そのひとつは,経験豊富な経営者の報酬が低い状況では,新製品開発プロジェクトは効率的な規模でなされにくいというものである.これは,製造業を中心に我が国では新製品開発が意欲的にはなされないことを示唆している. これらの結果は近年我が国で遅れが指摘されているDX投資等のリエンジニアリングに関して阻害要因を理論的に説明するものであり,我が国の企業活動にとって意義のある結果となっている.
|