研究課題/領域番号 |
17K04060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
浅野 敬志 首都大学東京, 経営学研究科, 教授 (30329833)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 財務会計 / 国際会計 / 多国籍企業 / マネジメント・アプローチ / 情報開示選択 / 租税回避 / アナリスト予想 / 地域別セグメント情報 / 原則主義 / 資本市場 / 会計学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、マネジメント・アプローチ(以下、MA)の影響に関する先行研究を整理すること、およびMA採用前後の地域別セグメント情報を入手・整理し、MAの採用が多国籍企業の企業行動(情報開示選択を含む)や会計情報に及ぼす影響について実証的に分析することにある。本研究の内容は以下の4つに集約できる。①MAが経営者の恣意性に及ぼす影響、②MAが企業の比較可能性に及ぼす影響、③MAが多国籍企業の企業行動(情報開示選択を含む)に及ぼす影響、④MAが多国籍企業の会計情報の有用性に及ぼす影響。本研究で活用した統計手法は因果推論であり、長所と短所が混在するMAの影響に関する冷静かつ客観的な分析を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、MAは企業の内部情報と外部情報の整合性を高め有用な情報の提供に貢献する一方、経営者の恣意性を完全に排除できず、特に多国籍企業の地域別セグメント情報の開示を抑えるというネガティブな側面もあることが判明した。また、地域別セグメント情報は投資家の情報環境を改善する効果があり、利益移転を通じた租税回避を抑制する効果があることも判明した。(過度の)租税回避が企業価値を毀損させる企業行動であるとすれば、地域別セグメント情報は情報の非対称性の緩和に加えてエージェンシー・コストの削減にも有用であると考えられる。地域別セグメント情報の非開示を招くMAには課題が残されているといえる。
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