研究課題/領域番号 |
17K04073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
藤野 雅史 日本大学, 経済学部, 教授 (60361862)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 管理会計 / 関係性 / 事例研究 / 業績測定 / 管理会計担当者 / 非営利組織 / 日本企業 / アカウンタビリティ / 定性的研究 / 集団主義 / ネットワーク / 管理会計担当者の役割 / コミュニティ / ジョブローテーション / 業績指標 / 役割 / 相互作用 / 組織間関係 / 社会関係資本 |
研究成果の概要 |
本研究では,インタビューや参与観察による複数の事例研究をつうじて,次のようなことを明らかにした。第一に,組織内で異なる業績指標を割り当てられた管理者間では,管理者間に生まれる業績結果の違いが他の管理者への負い目を強めており,そのことが管理者に幅広い役割を引き受けさせたり,他の管理者に対して共感的に配慮したりする行動を誘発することがわかった。第二に,NPOや町内会からなるネットワーク関係においては,専門家と住民との相互作用をつうじてコミュニティ能力を高めることによって,コミュニティ課題に対する住民の参加を促し,ひいてはコミュニティ課題のアカウンタビリティを高められることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は,第一に,これまで日本企業に特徴的であるとされてきた管理会計実務を理論的に解明したことである。このことは,日本企業が今後さらにグローバルに事業を展開していくにあたって,内向きの合意形成に陥るといった負の側面を克服し,コミュニケーションや協力関係の促進につなげる手がかりとなる。第二に,管理会計分野ではこれまでほとんど研究されてこなかった高齢者福祉や社会福祉の領域を開拓したことである。この領域では,複数組織の協働が求められており,専門家とコミュニティメンバーが協力的に管理会計システムの設計・利用に関与することによって,幅広い住民の参加を促すことができることを明らかにした。
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