研究課題/領域番号 |
17K04109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
梁 仁實 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (20464589)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日韓 / 映画 / 植民地 / ジェンダー / マイノリティ / 歴史の主体 / 韓国映画 / 植民地朝鮮 / 連帯 / 映画空間 / 女/性 / 境界 / 消費 / 空間 / 「植民地」表象 |
研究成果の概要 |
本研究では近年韓国で作られた「植民地の記憶」をめぐる映像は韓国の近現代史のなかで忘却されていた様々なマイノリティーや名のない人々を呼び起こしていることを明らかにした。さらにこうした呼び起こしがジェンダーやエスニシティ、地理的想像力の境界を超えていることも明らかにした。とりわけ、今まで男性「英雄」や一部の女性による歴史の語りが映画にも反映されてきたが、近年韓国のフェミニズムやジェンダー、Me Too運動に刺激され、女性たちの連帯、「名もなき」民衆の主体的な力による独立運動が描かれているのが近年の韓国映画における「植民地」表象の特徴であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植民地期を描く韓国映画についての研究はいままで反日/親日の二分法的フレームから見られ、そのなかの様々な関係の力動性やジェンダーの政治性に注目するものは少なかった。本研究では近年ME TOO運動などに触発され、新たな歴史の書き手として浮上した女性や名の泣き民衆たちの描き方が韓国映画のなかでも変化していくことに注目し、そこから新しい連帯をみつけようとした試みであった。さらに、こうした新しさが様々なマイノリティへの記憶と表象お問題まで召喚し、歴史の主題の問題を映画が提示していることも明らかにしたことに本研究の学術的意義がある。
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