研究課題/領域番号 |
17K04111
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
徳川 直人 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (10227572)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 農村 / 生活史 / 相互行為論 / 農業近代化 / 生きられた経験 / 集合的記憶 / 伝承 / 営農志向 / 支配的表象 / 食農コミュニケーション / 代替的な営農志向 / 社会学 |
研究成果の概要 |
農業近代化の生活史(経験とその記憶)を、農家自身が残した資料(ヒューマンドキュメント)や述懐、質問紙によるインタビューや自由な形式のインタビューによって発掘し、今日の営農志向がどのような歴史を経て形成されてきたものか、と同時にどんな別様の可能性があったか(オルタナティブな展開可能性)を探った。 対象としては、申請者がフィールドとしてきた北海道および東北地方の農村のうち、特に、大型酪農地帯である北海道別海町においてパイロットファームから新酪農村に至る近代酪農の展開を経験した豊原地区と、これと連動ないし対峙する動きとして同町内および周辺にひろがるマイペース酪農の運動とを、とりあげた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的忘却の危機にあった根釧パイロットファームについて、当事者の資料を収集し、入植経験者にインタビューすることができた。人々の間でも、その経験および語りには葛藤や多様性がある。最初に語られがちなモデルストーリーは、華々しく喧伝された事業の裏で入植者たちが嘗めなければならなかった辛酸の語り、困苦にめげずに事業をなしとげた自負と誇りの語りなどである。これらはしかし固有の語りづらさを抱えていた。さらに聞き取りが進むと、過剰投資の経験をふまえた適正規模での酪農論、あるいは、森林や川の記憶に媒介されたエコロジカルな放牧酪農論のように、ありえたかもしれないオルタナティブについての語りも現れた。
|