研究課題/領域番号 |
17K04121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
伊藤 智樹 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (80312924)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自己物語 / ナラティヴ / ALS / 高次脳機能障害 / 物語 / ナラティヴ・アプローチ / 難病支援 / 支援の社会学 |
研究成果の概要 |
難病に関しては、ALS患者を集中的かつ継続的に調査した結果、医師、ピア(同病者)、看護師、非専門家である支援者などが物語の聴き手、もしくは物語を聴く場の構成要素として機能していることがわかった。また、高次脳機能障害に関しては、主に高次脳機能障害者の家族に焦点を絞ったうえで、ピアによるグループや面談に対する参与観察を行い、聴き手の反応が自己物語構成に資することが明らかになった。これらのことから、何らかの聴き手の存在によって患者は長く、あるいはよく生きる自己物語形成を模索しやすいのではないかという含意が導かれた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALSに関しては、人工呼吸器装着の有無という結果からのみケアや支援の質を判断するのではなく、患者が苦しみつつ迷う過程における他者とのコミュニケーションのあり方が重要と考えられることが示された。高次脳機能障害においても、他者とのコミュニケーションの重要性という含意は同様であるが、特にピア・サポートの有効性が示唆された点に本研究の学術的・社会的意義がある。
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