研究課題/領域番号 |
17K04128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東京大学 (2018-2021) 奈良女子大学 (2017) |
研究代表者 |
井口 高志 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (40432025)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 認知症 / 進行する病 / 老い / 理解 / 包摂と排除 / ケア / 当事者 / 認知症ケア / 予防 / 共生 / 地域共生社会 / 地域包括ケア / 認知症フレンドリーコミュニティ / 社会学的批判 / 認知症の医療化 / レビー小体型認知症 / 概念分析 / アクションリサーチ |
研究成果の概要 |
本研究課題では、20世紀後半から、認知症に関する新しい考え方やそれに基づく実践が、どのような展開を見せてきたかを、実践者たちへのインタビューや、活動への参与観察、認知症当事者の著作・発信などをデータに記述した。そうした作業から、社会の認知症の理解と包摂が、疾患としての理解、本人の「思い」の配慮、当事者の声の登場という三つの流れで展開してきたこと、および、それぞれの流れ同士の関係を明らかにした。また、障害学理論等を参照して、そうした流れについての理論的評価を試みた。さらに、21世紀以降、介護や医療を越えて展開してきた認知症をめぐる活動において重要視されている地域という場の含意を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、認知症の理解と包摂をめぐる現代的展開を、これまでの歴史的文脈、隣接する障害をめぐる社会学の議論の文脈の中に位置付けることで、認知症をめぐる近年の歴史をより見通しよく整理したことと、進行する病いや老いに伴う障害などの理解と包摂に関する社会学理論の展開に貢献したことである。また、こうした現在の歴史的・文脈的記述によって、認知症をめぐる実践や運動が目標設定やこれまでの実践の評価をしていく上で、参照軸となるという社会的意義も持っている。
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