研究課題/領域番号 |
17K04139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 情報科学芸術大学院大学 |
研究代表者 |
金山 智子 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 教授 (40383971)
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研究分担者 |
小川 明子 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (00351156)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | コミュニティラジオ / 災害文化 / 集合的記憶 / 記憶の継承 / 災後放送 / コミュニティメディア / コミュニティ放送 / 自然災害 / コミュニティレジリエンス / 原発事故 / コミュニティアーカイブ / メディア学 / 地域メディア / アーカイブ |
研究成果の概要 |
本研究では、これまでの先行研究で明らかにされてこなかった災害の記憶継承におけるコミュニティFM放送の役割について探求することを目的とし、定性調査を実施した。結果、コミュニティ放送局は災害発生時から災害の記憶継承について意識的であり、時間経過に伴い,記憶の捉え方は変容しながらも,その時のコミュニティに向けて記憶の伝え方を模索していることが考察され、新しい災害により災害の記憶を更新しながら、災後放送として、記憶の継承へとつなげていることが知見として得られた。また、コミュニティFM放送が世代を超えた記憶の継承のための儀礼的空間を生み出し、被災者という想像の共同体を構築していることも示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、先行研究でほとんど調査されてこなかったコミュニティFM放送による災害の集合的記憶の構築と継承という役割について明らかにし、これまでの災害発生から復興という流れに災後という視点を加え、災後放送という新しい捉え方を提示した。この新たな知見はコミュニティメディア論において貢献できると考える。そして、今後のリスク社会におけるレジリエンスを強化していく上で、コミュニティFM放送による災害の集合的記憶の継承と、声によるアーカイブ構築という実践は、研究者のみならず、コミュニティラジオ実践者や地域住民にとってもその重要性が認識されていくことにつながると考える。
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