研究課題/領域番号 |
17K04151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
大出 春江 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (50194220)
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研究分担者 |
松岡 悦子 奈良女子大学, その他部局等, 名誉教授 (10183948)
田間 泰子 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 客員研究員 (00222125)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 産婆 / 出産 / 助産 / 産院 / 医療化 / 産師法 / 女性の人権 / リプロダクティブ・ヘルス / 助産婦 / 助産所 / 社会学 / 人類学 / 医療・福祉 |
研究成果の概要 |
本研究は2017年度に社会学、人類学、民俗学の研究者と助産専門家とが協力して研究を開始したものである。産婆は戦前日本において助産だけでなく地域の公衆衛生の担い手となっていた歴史をもつ。これらを踏まえ、本研究は、助産職者の残してきた史料に焦点をあて、リプロダクティブ・ヘルスを歴史的かつ実証的に研究することを目的とした。 日本助産師会を通じて全国の助産師会に依頼をし、長期にわたり保管されてきた史料のデジタル化を呼びかけた。本科研調査により大阪府、京都府を含む2府5県の産婆会史料を集めこれをデジタル化し、その研究成果を2回のシンポジウムと2つの出版物にまとめ、広く公開することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
収集した史料をもとに、日本の戦前期における出産の社会的環境を実証的に明らかにすることができた。それらは以下の通りである。 1)近代日本の社会事業が児童保護の名の下に妊婦を保護し、貧困女性を収容して助産する産院という形式が登場したこと、その施設化が戦後の出産の形式につながったこと 2)貧困女性の出産援助を産婆会が組織として担った具体例を京都市を事例として実証的に示したこと 3)大日本産婆会大会誌から1927年~1943年まで記録に基づく大会推移を明らかにし、第二次世界大戦下の産婆が戦時体制に組み込まれた結果、17年来続いた産婆法(産師法)制定運動を手放した過程を示すことができた。
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