研究課題/領域番号 |
17K04227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 大妻女子大学 (2019) 高知県立大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
野辺 陽子 大妻女子大学, 人間関係学部, 准教授 (50722518)
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研究分担者 |
三輪 清子 明治学院大学, 社会学部, 講師 (40757853)
安藤 藍 首都大学東京, 人文科学研究科, 助教 (20750441)
山口 敬子 京都府立大学, 公共政策学部, 講師 (60772176)
土屋 敦 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (80507822)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 社会的養護 / 自治体間格差 / 里親委託率 / 要保護児童 / 脱施設 |
研究成果の概要 |
本研究は、里親委託率の自治体間格差の要因や近年の政策転換が格差に及ぼす影響について検証した。調査の結果、政策転換前から里親委託率が高い自治体では、施設の収容力の小ささが里親委託の大きなプッシュ要因となっていたが、それに加えて施設や里親の地理的配置も里親委託のプッシュ要因となっていた。政策転換後に里親委託率を伸ばした自治体では、親族里親やファミリーホームが増えているなど、里親委託の内実にはバリエーションがあった。さらに、取り組みによる結果ではなく、構造的な要因によって里親委託率が高かった自治体は、里親支援体制の構築に困難を抱えていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特徴は、地域構造を分析に組み込む社会学的なアプローチを取ったことである。社会的養護の実態に自治体間格差があることは従来から指摘されてきた。しかし、そこでの関心は、里親委託率の高低に集中し、里親委託率の格差の要因は児童相談所の姿勢(里親委託に積極的か否か)に求められることが多く、他の要因(その地域の社会経済状況、人口動態、家族構造、社会資源、制度の経路依存性、地域の歴史・文化など)との関連で社会的養護の実態が検討されることがほとんどなかった。本研究では、自治体の社会的養護の実態と、それに影響を与える要因を定量分析・定性分析の両面から検証し、経験的に明らかにしたところに学術的な意義がある。
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