研究課題/領域番号 |
17K04234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 日本医療大学 |
研究代表者 |
林 美枝子 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (40295928)
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研究分担者 |
永田 志津子 札幌大谷大学, 社会学部, 教授 (60198330)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 在宅看取り / 家族介護者 / 環境設定 / 困難性 / 看取りねっと / 地域完結型社会 / 死の受容 / 死のドゥーラ / 死生観 / Webサイト / 看取り / 在宅死 / 医療と介護の地域資源 / 医療と介護の連携 / 医療と介護の専門職 / 高齢者福祉 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、在宅死の看取り介護における初期の環境整備の困難性が何に起因するのかを明らかにすることである。医療、介護の専門家にとって在宅看取りは家族介護者が主で、自分たちはそれを補完するものであるとの認識が強い。また、適切な専門家との結びつきは後の看取りの成否に係ることであるが、患者やその家族介護者に在宅支援の医療や介護のサービス、その提供者を選択する余地は与えられていなかった。聞き取りのテキスト分析からは、在宅療養に移行する前の入通院時の治療法や対応から、病院や医師への不信や不満が、初期の環境整備の困難性に強い影響を与えていた。死の受容を支える支援が欠けていることも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
住み慣れた我が家を死亡場所として希望する者の率は高いが、現実の死亡場所の多くは病院である。2012年からの政策的な在宅死への誘導は、この希望と現実の乖離を解決する方策と思われたが、在宅での看取り率はその後もほぼ横ばいである。在宅看取りの実施や継続、その成否に深く影響すると思われることの一つがその初期段階での環境整備の困難性である。医療・介護の専門家や当事者である家族介護者の多様な個別具体的な語りから、その困難性の原因を分析した本研究の成果は、家族介護者への初期支援の在り方を見直す機会を提供するものであり、他者の死から学ぶことで、遺された者がより良く生きる情報源となる社会的意義を有している。
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