研究課題/領域番号 |
17K04278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
新田 均 皇學館大学, 現代日本社会学部, 教授 (50208253)
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研究分担者 |
宮城 洋一郎 種智院大学, 人文学部, 教授(移行) (10190745)
藤本 頼生 國學院大學, 神道文化学部, 准教授 (30612163)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 近代社会福祉史 / 災害救助 / 恩賜金 / 朝鮮総督府 / 皇室 / 近代日本宗教と社会事業 / 社会事業史 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、日本の近代国家形成期における大規模自然災害への救助・復興とそれに係る政府・皇室・宗教の関与を検証するもので、特に皇室の活動に焦点をあてている。成果は次の3点である。①天皇・皇后の意思として行われる被災者への「恩賜金」の「下賜」が、災害救助の先鞭として一定の役割を果たしていることを複数地域の比較研究から明らかにした。②皇室の社会福祉事業の歴史的検証のため、宮内庁が所蔵する『恩賜録』を活用し、1868以降の「皇室福祉年表」を作成し今後の研究のための基盤を整えた。③第2次大戦終了以前の恩賜金に関する資料の発掘や研究進展のため研究者のプラットホーム形成の準備を韓国の研究者と実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代国家形成期における福祉史の検証作業において、等閑視されがちな皇室の福祉事業活動への関与や役割を検証する必要性、基礎資料発掘や活用の方向性、日韓共同研究の実施や在り方などに学術・社会的意義を示した。 宮内庁所蔵の『恩賜録』に記録された恩賜金の配布先となる住民側の受容にかかる資料の発掘・分析を通し、恩賜金の災害支援にかかる先駆的役割の一端を明らかにした。また、皇室福祉年表の作成を通して資料に基づく丹念な検証作業への展開を図った。 戦前期、朝鮮総督府時代における「恩賜金」の問題を解明する韓国の研究者との交流を通して両国における学術研究のプラットホームづくりを進展させたことに社会的意義がある。
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