研究課題/領域番号 |
17K04329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
上瀬 由美子 立正大学, 心理学部, 教授 (20256473)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 偏見 / 接触仮説 / 社会的包摂 / 社会的統合 / 刑務所 / 出所者 / 信頼 / ステレオタイプ / 地域連携 / 偏見低減 / 接触理論 / 社会的・制度的支持 / 可視化 / 社会心理学 |
研究成果の概要 |
本研究は、矯正施設と地域の連携が出所者の社会的包摂を促進させるプロセスに焦点を当てた。第1研究では官民協働(PFI)刑務所が開設された加古川市で住民調査を実施し、刑務所に対する住民の接触が出所者に対する受容的態度を促進させたことを示した。第2研究では可視化されたカナダの矯正施設に注目し、職員とボランティアへの聞き取り調査を行なった。第3研究では、第1研究のデータと申請者がこれまでに行なった他地域のPFI近隣住民調査のデータを統合し、態度変容のプロセスおよび接触の類型について分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
行政(刑務所)と地域の連携を「可視化した社会システム」という概念から捉えなおし、社会的包摂促進プロセスを個人の心理的側面から検討する枠組みを提出した点に学術的意義を有している。また、社会心理学における接触仮説の大規模な社会的応用事例としてPFI刑務所の開設を位置づけ、効果的な態度変容につながる媒介要因を明らかにした点においても学術的意義があると考える。加えて本研究は、刑事政策におけるPFI刑務所の効を検討する「アクション・リサーチ」としての社会的意義も持つ。本研究は刑務所出所者に対する社会的スティグマを低減させ、社会的包摂を進めるための政策において理論的背景を提出するものである。
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