研究課題/領域番号 |
17K04333
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 東洋大学 (2018-2019) 関西大学 (2017) |
研究代表者 |
北村 英哉 東洋大学, 社会学部, 教授 (70234284)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 恨み忌避感 / 主張性 / 関係流動性 / 清浄志向 / 感染忌避 / 宗教心 / 協調性 / 空気信仰 / 制御焦点 / AMP / 清浄志向性 / がまん主義 / 被災者非難 / 信頼感 / 穢れ忌避傾向 / 拒否回避動機 / 拒否不安 / 公正世界観 / 恨み忌避 / 文化 / 表情 / 集団 / 道徳観 / 畏れ / 協調 / リスク / 説得 |
研究成果の概要 |
本計画は「人から恨まれたくない気持ち」が日本人における自己主張回避及び協調傾向をいかに説明するか、他の要因である関係流動性、制御焦点の個人差と併せて検討することであった。恨み忌避感尺度及び相関する清浄志向尺度を作成し、信頼性・妥当性を検証し、「心理学研究」に掲載及び海外誌審査中である。防止焦点の高い者は、恨みへの不安感を通して自己主張を抑制する媒介効果を確認した。恨み忌避感は拒否回避、調和性、空気を悪くしたくないという気持ちに影響し、国際比較を行い日本に顕著な傾向と確認できた。恨み忌避感は表情の怒りの読み取りを促進することが実験で示され、多くの事象を説明する有用なモデルを確証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人の自己主張回避傾向や協調性につき、関係流動性によって十分に説明できない点を本研究では、日本人の集団的特性でもある恨み忌避感(他者からの恨みを怖れる気持ち)と清浄志向/穢れ忌避(POPA)尺度の全く新しい2つの概念を提起し、かつ実証的に測定する尺度を新たに構成することで、その有効性を検証した。「心理学研究」に採択・掲載されたことから新たな試みが異議のあるものとの社会的承認も得、国際比較データも得て確証した。 穢れ忌避のひとつ感染忌避の検討は時代的要請にも合致する社会的意義があり、場の空気を重んじる日本的傾向との関係も見られ、潜在測定を用いた検討など方法的にも新たな学術的意義を示した。
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