研究課題/領域番号 |
17K04354
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
齊藤 誠一 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60186939)
|
研究分担者 |
松河 理子 花園大学, 社会福祉学部, 講師 (00622028)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 思春期 / 更年期 / 親子関係 / 心理的離乳 / 依存 / 離家 / 母子関係 / 心理的依存 / 心理的密着 / 教育系心理学 / 親子研究 |
研究成果の概要 |
母親の更年期は進行とともに母親自身の心理状態にネガティブな影響を及ぼし,閉経の完了後メンタルヘルスは回復するが,進行中は思春期の子に対して必ずしもネガティブな影響は与えず,更年期の母をもつ娘は母親との葛藤的なやりとりの中でむしろ心理的離乳を高く認知していた。また,母親が娘の離家を肯定的に認知するほど子との関係を肯定的に捉え,子へ向けていたエネルギーを自分に再配分するなど新たなライフスタイルを構築していた。さらに,親との同居,別居を問わず,親の養育態度を否定的あるいは過保護的であると認知することがネガティブな影響を与え,母親に対する互恵的依存が精神的自立や主観的幸福感を高めていた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来子の思春期と親の更年期については,独立した発達的事象として検討されてきたが,前者が生殖性の獲得,後者は生殖性の喪失へ向かっての変化であり,それらが親と子に同期した場合,それぞれの心理的影響は本人だけでなく,相手に対しても生じ,これが思春期の親子関係の困難性の起点と考えられる。本研究は,この観点から親の更年期適応,子の離家,子の心理的離乳,子及び親の双方に対する依存のありようが親子関係や両者の発達にどのような影響を及ぼすかを明らかにした点に学術的,社会的意義を有するものといえる。
|