研究課題/領域番号 |
17K04441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
齋藤 梓 目白大学, 人間学部, 専任講師 (60612108)
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研究分担者 |
岡本 かおり 清泉女学院大学, 人間学部, 准教授 (20736425)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 性被害 / 援助要請行動 / Tonic immobility / エントラップメント / 同意のない性交 / 性暴力 / 被害者心理 / 性暴力被害 / 被害者支援 / 被害認識 / 犯罪被害 / 性犯罪被害 / 性暴力性犯罪被害 / 臨床心理学 |
研究成果の概要 |
本研究では,性被害後の援助要請行動を促進するため,促進および阻害要因,性被害時の被害者心理等について明らかにすることを目的に,定性的調査および定量的調査を行った.その結果,被害時に身体が動かなくなることや,抵抗できなかったことにより,被害者が自分の身に起きた出来事を被害だと認識することが難しく,相談が困難であることが分かった.本研究の結果から,性被害に直面したときの被害者の状態や被害プロセスについて社会に伝えていき,被害者が自責感を抱かず,自分の身に起きたことを被害だと認識できること,また周囲もそれを被害だと認識できることが重要であると考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性被害の被害者が,被害の際に抵抗できない状態になることは,これまでたびたび言及されてきた.しかし本研究では,被害者は被害時に身体が動かず抵抗できないだけではなく,加害者によって作られた上下関係により,社会的に抵抗できない状況に追いやられていることが明らかになった.これは性被害に直面した際の被害者の心理を明らかにしたという学術的意義があるだけではなく,社会に存在する「抵抗しなかったということは同意していたのでは」というレイプ神話に対する反証ともなる.本研究結果により明らかになった性被害の実態を広く伝えることは,性被害に対する社会の認識を変化させる,より広い意義があると考えられる.
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