研究課題/領域番号 |
17K04442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
原田 隆之 筑波大学, 人間系, 教授 (10507742)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性犯罪 / 性的アディクション / 認知行動療法 / リスクアセスメント / リラプス・プリベンション / 自助グループ / リラプス / リラプスプリベンション / エビデンス |
研究成果の概要 |
性犯罪などの性的アディクションについて,そのリスクアセスメントツールと治療プログラムの開発を行った。リスクアセスメントツールとしては,世界中で広く用いられているStatic-99の日本語版を開発した。医療機関で治療中の性的アディクション患者を対象に実施し1年後の再犯の有無を観察したところ,リスクレベルが高くなるごとに再犯率も高くなっていることがわかり,十分な予測的妥当性が見い出された。 治療プログラムは,認知行動療法を基にして既に開発したプログラムを修正し,臨床試験を実施した。その結果,治療を受けた患者の治療終結時のコーピングスキルが有意に向上していることが示され,一定の効果が見い出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性犯罪は被害者に多くの身体的・心理的傷を負わせ,社会的にも大きな問題をもたらすものであるが,処罰だけでは再犯防止への効果が限定されている。これまで世界的にも研究が少ないが,心理学的な理解を深め,効果的な対処を取ることが必要である。 本研究は,性犯罪者の再犯リスクの大きさを測定するリスクアセスメントツールを開発し,そのスコアが再犯を予測することを実証した。さらに,性犯罪者に対して認知行動療法と呼ばれる心理療法を実施し,その効果を検討したところ,一定の有意な効果が見い出された。これらの成果を活用することによって,処罰に加えて心理学的な治療を実施することで性犯罪を効果的に抑制することが期待できる。
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