研究課題/領域番号 |
17K04501
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
時田 みどり 目白大学, 保健医療学部, 教授 (40571112)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 要約統計量 / 感覚モダリティ / 平均量 / 分散 / 数量認知 / 要約統計量表象 / 平均値推定 / 感覚様相 / 分散推定 / 平均値抽出 / 分散識別 / 多感覚 / 平均感覚量 / 理想的観察者分析 / 記憶 / 注意 |
研究成果の概要 |
検討が進められている要約統計量表象について,その処理過程が感覚モダリティ間で共有されるか否か、実験とモデリング・シミュレーションによって検討した.特に、これまで検討されていない触覚における要約統計量推定について、視・聴覚と一貫した手続きを用いて検討した.結果から,触覚においても,聴・視覚刺激と同様の平均値抽出の処理過程が備わっていることが示唆された.抽出精度の相関分析の結果から,聴覚と触覚には共通の処理過程の存在が示唆されたが,視覚と聴覚及び触覚との間には,そのような過程の存在は認められなかった.また,バイアスの結果から,いずれのモダリティにおいても平均量推定刺激群の過大評価傾向が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
要約統計量抽出の認知過程について,視覚・聴覚に関して個別に検討されており、感覚モダリティ間の共通点・相違点が包括的に検討された例はない.本研究では,新たに触覚条件を加え,一貫した手続きと観察者内要因での行動実験を行なって、要約統計量表象モデルの検証を試みた。結果から,モダリティ固有の表象メカニズムの存在する可能性を示す一方,複数提示された事象の平均値を過大評価する傾向を示した.日常生活の中で、大量の情報の処理を要求される現代社会において,様々な事象の要約統計量推定は、重要な能力であるといえる.このメカニズムの解明は,人に特有の情報処理過程とその生態学的妥当性の理解に貢献するものと思われる.
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